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アスベスト調査費用は高額?事前調査と費用相場を解説

2023年02月23日お役立ちコラム

アスベストとは、1956~1975年まで使われていた吹付石綿です。
吸い込んでしまうとじん肺や肺がん、悪性中皮腫を引き起こします。
2006年に全面禁止となり、既に使用されていません。

しかし、アスベストが使用されたビルや住宅を解体する際には事前の申告とともに調査、解体時には適切な処理が必要です。
アスベストが使用されている場合、レベルに応じて除去作業の方法が異なります。

この記事では、レベルによって異なる調査費用や調査方法、費用相場を詳しく解説します。
これからアスベスト調査を行う方は、ぜひ参考にしてください。

アスベスト調査費用は高額?事前調査と費用相場を解説

アスベスト調査は2022年4月から義務化されている

アスベストは1975年以降、原則使用禁止の吹付け材です。
2012年に全面禁止となりましたが、過去にアスベストを使用した建物は残っているため撤去調査が必要です。

かつてアスベスト解体は取り扱いに注意しながらの解体工事が求められていましたが、罰則などはない状態が続いていました。
しかし、2022年4月よりアスベスト改正法が制定され、解体時のアスベストの調査が義務化されました。

現在では、アスベストの調査は義務化されており、報告・届出も必要です。
調査を行わないと、3ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されるので、必ず調査を行いましょう。

 アスベスト建造物を費用をかけてまでなぜ調査するのか?

アスベストはほかの建材とは異なり、解体前の調査や決められた解体方法での解体工事が必要です。
ほかの建物のように解体工事が行えない理由を、詳しく紹介します。

 1.人体に悪影響だから

アスベストは吸い込んでしまうとじん肺や肺がん、悪性中皮腫を引き起こす原因になる物質です。
調査をせずそのまま解体すればアスベストが飛散し、吸い込んでしまう可能性があります。

一度吸い込んだアスベストは、簡単には排出されないため厄介です。
そのため解体作業員だけではなく、周辺住民もアスベストを吸い込まないよう、特殊な機械を使用して解体工事を行います。

 2.使用建造物がまだ残っているから

人体への影響がわかっているアスベストは、2012年に完全禁止となるまで使われていました。
現在では使われなくなったアスベストですが、この吹付け材を使用した建物は現在でも残っています。

そのため、疑いのある建物には調査が必要なのです。
アスベスト使用建造物を見落とさず、適切な解体工事・処分を行う業者は、今日でも活躍しています。

3.アスベスト有無を確認せず解体をしないため

アスベスト調査の費用は、決して安くありません。
そのため、国ではアスベスト調査費用の補助金制度なども整備し、除去を推進しています。

なぜ、そこまでしてアスベスト調査を専門家に依頼推奨するのでしょうか?
その理由は、アスベスト粒子の小ささにあります。
アスベストの判別は難しく、素人の判断では見落とす可能性が十分にあります。

一般の解体工事の方法で解体工事を行ってしまった場合、アスベストが飛散し、吸い込んでしまう可能性が高いのです。
そのためアスベスト調査は義務化されており、調査・報告をせずに解体をすると罰則が科されています。

 アスベスト調査をする場合の費用や内容

アスベスト調査をする場合調査費用が必要です。
ここでは、アスベスト調査にかかる費用や内容を詳しく説明します。

調査にかかる費用

一般的なアスベスト調査費用は以下ですが、広さや構造によっても大きく変わります。

調査 調査内容 費用相場
書面調査 図面や書面を用いての調査 20,000~30,000円
現地調査 実際に現地に赴き、目視調査をする 20,000~50,000円
分析調査 書面調査・現地調査で確認できなかった場合、サンプル採取をし成分分析を行う 1検体につき

30,000~60,000円

 アスベスト粉塵濃度測定費用 アスベストレベルの判定 1ヶ所につき5,000円前後

 調査の内容と日数の目安

書面分析・現地調査のみなら、3日程度でアスベスト調査の結果を確認可能です。
アスベスト含有率分析(アスベストの有無・アスベスト含有率の分析・検出)が必要な場合には、受付から結果連絡までに最大で3週間ほどの時間がかかります。
そのため、余裕を持って依頼をする必要があるでしょう。

 アスベスト調査費用を安くする方法 アスベスト調査費用を安くする方法を紹介

アスベスト調査費用を紹介しましたが、かかる費用は決して安いとはいえません。
そのため、できれば費用を抑えたいと考える方もいるでしょう。
ここでは、アスベスト調査費用を安くする方法について紹介します。

 1.補助金を申請する

国・自治体にはアスベスト調査に関する費用の補助制度があります。
補助対象は、吹付け石綿またはアスベスト含有のおそれがある吹付けロックウールです。
1. 対象建築物:吹付けアスベスト等が施工されているおそれのある住宅・建築物
2. 補助内容:吹付け建材中のアスベストの有無を調べるための調査に要する費用
3. 国の補助額:限度額は原則として25万円/棟(民間事業者等が実施する場合は地方公共団体を経由)
※1参照:東京都都市整備局(建築物のアスベスト対策)

2.複数の業者から見積りを取る

アスベスト調査をするには資格が必要なため、必ず有資格者が赴き調査します。
いくつか業者がある場合には、必ず複数の業者から見積りを取り、その中から安く安全性も高い業者を選びましょう。

見積内容から業者を選ぶときは、作業内容を確認したうえで決めてください。
安いかどうかだけで判断すると、トラブルに遭う可能性もあるので注意が必要です。

まとめ

アスベスト調査をする理由や、調査費用を安くする方法をこの記事では紹介しました。
アスベスト自体は現在使用禁止されているため、建築工事などでの使用はありません。
しかし、古い建物などにはアスベストが使用されており、残留している可能性があります。

調査をせず解体作業を行ってしまうと、アスベストが飛散し、作業員が吸い込んでしまう可能性があるため危険です。
2022年の法改正でアスベスト調査は義務化されたので、調査をしないと罰則が科せられます。

補助金制度などを活用し、上手にアスベスト調査を行いましょう。

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