お役立ちコラム
column
ビル解体工事の費用とは?構造によっても異なる費用相場を詳しく解説
2023年01月25日お役立ちコラム
老朽化のような理由によってビルを解体するとき、どのくらいの費用がかかるか知っている方は少ないでしょう。
大きなビルであればあるほど、解体にかかる費用がかさみます。
また、構造によってもかかる費用が異なるので、事前に確認しておく必要があるのです。
本記事では、ビル解体費用の相場を構造別に紹介します。
費用を抑える方法も解説するので、ぜひご覧ください。
【構造別】ビル解体費用の相場!5種類を紹介
ビルを解体する際、どのくらいの費用がかかるかはわからない方もいるのではないでしょうか。
こちらでは、ビル解体費用の相場を構造別に紹介します。
1. 木造
2. 軽量鉄骨造
3. 重量鉄骨造
4. 鉄筋コンクリート造
5. 鉄骨鉄筋コンクリート造
それぞれについて見ていきましょう。
1.木造
木造のビルは、以前まで耐久性や耐火の面で不安があると考えられていました。
しかし近年は、CLT(直交修正板)を構造材として高層ビルの建設も可能になったのです。
10階建て以上の高層ビルがいくつも建てられていますが、近年施工されたものばかりなので相場は広まっていません。
木造のビルを解体する際は、複数の業者から見積もりを取って費用相場を理解する必要があります。
2.軽量鉄骨造
軽量鉄骨造は厚さ6mm未満の鋼材で建てられた建物であり、低層ビルに用いられる場合が多い傾向にあります。
軽量鉄骨造のビル解体費用相場は、以下の通りです。
費用内訳 | 坪単価 |
仮設工事費 | 全体費用の1割程度 |
解体工事費 | 25,000~40,000円 |
整地費用 | 費用全体の1割程度 |
廃棄物処分費 | 費用全体の3~5割 |
低層ビルに使われる場合が多い側面もあり、解体費用の相場は低めになっています。
3.重量鉄骨造
重量鉄骨造は厚さ6mm以上の鋼材で建てられた建物であり、軽量鉄骨造とは違って強度が高めです。
そのため、大きな建物を建てる際に使用されます。
重量鉄骨造のビル解体費用相場は以下の通りです。
費用内訳 | 坪単価 |
仮設工事費 | 全体費用の1割程度 |
解体工事費 | 30,000~45,000円 |
整地費用 | 費用全体の1割程度 |
廃棄物処分費 | 費用全体の3~5割 |
軽量鉄骨造に比べると、やや高めな印象を受けますよね。
4.鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造は、柱や梁(はり)がコンクリートと鉄筋で造られた建物です。
頑丈であり10階以上の中規模マンションやビルに使用されています。
鉄筋コンクリート造の解体費用相場は以下の通りです。
費用内訳 | 坪単価 |
仮設工事費 | 全体費用の1割程度 |
解体工事費 | 32,000~50,000円 |
整地費用 | 費用全体の1割程度 |
廃棄物処分費 | 費用全体の3~5割 |
高層マンションに使われる分、重量鉄骨造よりも相場は高めです。
5.鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄骨鉄筋コンクリート造はSRC造と省略され、鉄骨の柱とコンクリートを組み合わせた建物です。
超高層ビルやタワーマンションに用いられ、耐火・耐震・遮音性が一番優れているといわれています。
鉄骨鉄筋コンクリート造の解体費用相場は以下の通りです。
費用内訳 | 坪単価 |
仮設工事費 | 全体費用の1割程度 |
解体工事費 | 35,000~80,000円/坪 |
整地費用 | 費用全体の1割程度 |
廃棄物処分費 | 費用全体の3~5割 |
機能が優れているため、解体費用も最も高めになっています。
ビル解体費用を抑える5つのポイント
ビル解体以外にもお金が必要になる場合も多くあり、できるだけ費用を抑えたいと考える方もいるでしょう。
こちらでは、ビルの解体費用を抑えるポイントを5つ紹介します。
1. 複数の業者から見積もりを取る
2. 解体工事をする時期を考慮する
3. 補助金を活用する
4. アスベストの有無を確認する
5. 不用品を処分しておく
一つずつ見ていきましょう。
1.複数の業者から見積もりを取る
解体費用を抑えるためには、まず複数の解体業者から見積もりを取りましょう。
なぜなら、1社だけでは相場価格がわからないからです。
相場がわからなければ悪徳業者に引っかかり、損をしてしまいますよ。
複数の業者から見積もりを取ると、最も条件のよい解体業者を選べます。
また悪徳な業者に騙されなくて済むので、必ず複数の業者に見積もり依頼をしてください。
2.解体工事をする時期を考慮する
解体工事を依頼する場合、繁忙期よりも閑散期を狙って工事をすると費用を抑えられます。
繁忙期は11月〜3月(特に2・3月は超繁忙期)で、人員不足や廃棄物処分費用が高騰しますよ。
逆に6月〜9月は閑散期であるため繁忙期のように費用は高騰しないものの、梅雨や台風によって、スケジュールが進まない場合もあります。
そのため、繁忙期や天候が荒れやすい季節は避けて工事を依頼するようにしましょう。
3.補助金・助成金を活用する
ビル解体をする場合、自治体によっては補助金を交付している場合があります。
自治体の補助金として知られているのが、アスベスト除去費用の助成です。
補助金・助成金は、地域によって受給費や申請条件が異なります。
そのため、解体をするビルがある自治体の補助金制度を確認し、条件に該当する場合は申請しましょう。
4.アスベストの有無を確認する
アスベスト(石綿)は、現在日本において製造・輸入・新規の使用が禁止されています。
実際に使用されていたのは1956〜1975年頃までですが、使用禁止されたのは2006年です。
そのため、解体を予定しているビルにアスベストが使用されている可能性があります。
アスベストが含まれたビルを解体する際は特殊な方法が必要になるので、事前に確認をしておく必要があります。
5.不用品を処分しておく
不用品を事前に処分をしておくと、解体費用の大半となる廃材処分費用を抑えられます。
ビルの場合は不用品の種類も量も多い傾向にあるでしょう。
そのような場合は、安く処分をしてくれる業者やリサイクル業者に依頼するのも一つの方法です。
まとめ
本記事では、ビル解体費用の相場と価格を抑えるポイントについて紹介しました。
ビル解体費用は構造によっても大きく異なります。
解体するビルの構造を確認したうえで、工事を依頼するようにしましょう。
相場を確認して費用を抑えるコツを押さえたあとで、ビル解体を進めていくようにしてください。