お役立ちコラム

column

滅失登記する際の必要書類を5つ紹介!取得方法や申請手順も解説

2022年12月18日お役立ちコラム

「滅失登記が必要といわれたが、どのように手続きしてよいかわからない」と悩んでいる方もいるでしょう。
所有する建物を取り壊した際には、滅失登記が必要です。

聞き慣れない名前かもしれませんが、もし登記を怠ると罰金のようなペナルティが科せられます。

また滅失登記を行うには、法務局が定めた書類が必要です。
本記事では、滅失登記する際の必要書類や手順をまとめていますので、ぜひご覧ください。

滅失登記する際の必要書類を5つ紹介!取得方法や申請手順も解説

そもそも滅失登記とは?概要をわかりやすく解説

「登記」とは、所在・所有者などの権利関係を広く知らせるための制度です。
例えば、不動産を取得したときは「不動産登記」を新たに行います。
こちらでは、滅失登記の概要についてわかりやすく解説していきます。

建物を取り壊したときに必要になる

滅失登記とは不動産登記の一種であり「現在登記されている建物が消滅したこと」を登記するものです。
土地に建物を建てたときは必ず「表題登記」を行い「この土地にはこのような建物が建っている」といった内容を、第三者にわかるようにしておかなければなりません。

滅失登記は反対に「この土地に建物が建っていたが取り壊されて更地になった」内容を広く知らせるための登記です。
滅失登記を行わないと、存在しないはずの建物が登記上にはいつまでも残っていることになり、不具合が出るでしょう。

登記は建物を取り壊して1か月以内に申請する

滅失登記は、建物を取り壊して1か月以内に申請しなければなりません。
1か月以内に申請を行わなければ「不動産登記法164条」に基づき、10万円以下の過料(罰金)が課せられる場合もあります。

また、建物を取り壊したのに滅失登記を行わないと、更地の売買といった不動産の活用ができません。

このほか、滅失登記をせずにいると自治体が建物の滅失を確認できないため、固定資産税の請求が来るケースもあります。
トラブルを防ぐためにも、滅失登記は必ず行っておきましょう。

委任する方法もある

滅失登記は、本人が申請するほか「土地家屋調査士」への委任も可能です。
依頼料の相場は3〜5万円程度であり、依頼すればすべての業務を任せられます。
以下の状況に当てはまるのであれば、利用してもよいでしょう。

● 建物を壊した土地から離れた場所に住んでいる
● 滅失登記のやり方がわからない

最寄りの土地家屋調査士は、インターネットでの検索が便利です。
「土地家屋調査士 お住まいの自治体」で検索すれば簡単に見つかるでしょう。

滅失登記に必要な5つの書類!取得方法も併せて紹介

滅失登記を申請するには、以下5種類の書類が必要です。

1. 登記申請書
2. 建物の配置図
3. 登記事項証明書
4. 建物取り壊し証明書
5. 建物を取り壊した会社の印鑑証明証

ここでは、取得方法と併せて必要書類の内容を解説します。

1.登記申請書

建物滅失登記の申請書とは、法務局に提出する申請書です。
法務局のホームページにひな形が掲載されているので、参考にして執筆しましょう。
登記申請書には、以下のような内容を記載します。

● 不動産番号
● 所在
● 家屋番号
● 種類
● 構造
● 床面積

これらは、登記簿謄本にすべて記載されているので、間違えないように写してください。
登記簿謄本は家屋を取得したときにもらっているはずですし、法務局に行けば閲覧できます。

2.建物の配置図

滅失登記には、どこにどのような建物が存在していたのかわかるものが必要です。
Googleマップのようなネットで公開されている地図でも許可される可能性がありますが、念のために最寄りの法務局に確認してください。

場合によっては住宅地図を購入して添付する必要があります。

3.建物取り壊し証明書

建物取り壊し証明書とは、建物を取り壊した業者に発行してもらう証明書です。
実績がある業者ならば、建物を取り壊した際に「建物取り壊し証明書を発行します」と教えてもらえます。

業者によっては取り壊し手続きを行う前に発行してくれるので、忘れずに取得しておきましょう。

建物取り壊し証明書は、年数が経過しても発行してもらえますが、手続きに手間がかかります。
建物の取り壊しが終わる前までに発行してもらいましょう。

4.登記事項証明書

登記事項証明書とは、取り壊しを行った会社の所在や代表者の氏名などを証明する書類で、法務局が発行してくれます。
取り壊し証明書と登記事項証明書を併せて提出すると、取り壊し証明書の正当性を証明できます。

登記事項証明書は、建物取り壊し証明書と併せて業者から渡されるので、忘れずに受け取ってください。
なお、建物取り壊し証明書だけでは滅失登記ができないので注意しましょう。

5.建物を取り壊した会社の印鑑証明証

登記事項証明書と併せて必要なのが、建物取り壊し証明書に押印された印鑑の印鑑証明です。
こちらも、登記事項証明書と一緒に業者から渡してもらえます。

● 建物取り壊し証明書
● 登記事項証明書
● 印鑑証明

上述した3点は滅失登記の申請時に必要なので、忘れないように受け取りましょう。

必要書類を揃えて滅失登記を行う流れ

必要書類を揃えたあとは、以下の流れで滅失登記を行ってください。

1. 取り壊す建物の登記謄本を見て「滅失登記必要事項」を記入
2. 法務局に求められた住宅地図を取得
3. 「建物取り壊し証明書」「登記事項証明書」「印鑑証明」を入手
4. 必要な書類を揃えて法務局に提出(郵送でも可能)

必要書類さえ揃えておけば、あとは提出するだけなのでそれほど難しくありません。
郵送も可能ですが、不備があれば送り返されるので、時間があれば直接訪れるとよいでしょう。

また土地家屋調査士に依頼する場合は、委任状が必要なのでこちらも忘れないようにしてください。

まとめ

滅失登記は建物を取り壊したら必ず行う必要があります。
登記を忘れると、固定資産税の請求といったトラブルが起こる可能性があるほか、せっかくの不動産を活用できません。

滅失登記は建物を壊してすぐに行えば手続きもスムーズなので、すぐに必要書類を準備しましょう。
自分で行えない場合は、土地家屋調査士に依頼するのも一つの手です。

松ダイナミックの解体工事はこちら